九州大学大学院システム生命科学府

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DIVISIONS

生体高分子機能学

吉村 成弘
(よしむら しげひろ) 教授 伊都地区
教授
理学研究院 生物科学部門

 従来の分子生物学・生化学・タンパク質科学は、「タンパク質の特異的機能は立体構造により決まる」という大前提の上に進歩してきました。しかし、プロテオミクス・インフォマティクスの進歩により、立体構造領域はヒトプロテオームの6割程度を占めるに過ぎず、残り4割は「立体構造を持たない領域」であることが分かってきました。近年、これらの非構造領域が細胞内で示す凝集・解離の動態が、生命現象に重要な役割を果たしていることなど、「構造がない故の重要性」が次々と解明されています。我々の研究グループでは、立体構造と非構造というタンパク質の二面性に着目しながら、新しいタンパク質科学を切り開きます。特に、細胞増殖、がん、ウイルス、神経活動、などの分野における未解決問題に、新しいタンパク質科学的視点で挑みます。