九州大学 大学院 システム生命科学府

生命理学

Contents

生命理学

[ 生態科学 ]

生物の生態(動物の行動や植物の繁殖など)およびその進化、生物多様性とその保全についての研究をしています。野外での調査と室内・野外での実験を併用し、データの統計的解析を行います。分子生物学・ゲノム科学の方法を野外の生物に適用する研究もしています。

[ 行動神経科学 ]

動物の記憶・学習や情動などを司る高次脳機能の仕組みを理解するための基礎研究を行っています。主に遺伝子改変マウスを用いて、行動解析、分子生物学、光遺伝学、神経活動記録などの手法を複合的に駆使した研究を進めています。

[ 数理生物学 ]

数理モデルやコンピュータシミュレーションにより生命現象を解明します。たとえば、森林動態や、サンゴ礁の共存などの生態学、発生における形態形成、発ガンなどがあります。特にウイルスや免疫疾患の分子病態の研究から、分子・細胞生物学的手法による実験研究と共同し「計算ウイルス学・免疫学」を展開しています。

[ 幹細胞生物学 ]

幹細胞の機能を解明するために、2つの研究プロジェクトを行っている。

  1. マウス脳神経幹細胞の増殖・分化制御メカニズムを、我々が命名した分泌型タンパク質AkhirinとTsukushiのノックアウトマウスを用いて解析している。
  2. 線維芽細胞にリボソームを取り込ませて作成した新たな多能性細胞の特徴化を目指している。

[ 進化遺伝学 ]

生物進化を理解するためには、種内遺伝的変異の維持機構及び生物種間の変異を生み出す機構を明らかにする必要があります。このような立場から、私たちは集団遺伝学や分子進化学等の手法を使い、動植物やヒト等を対象として、生物進化の遺伝的基盤を明らかにすることを目的に研究を行っています。

[ 海洋生物学 ]

海洋および陸水の様々な生物群集を主な対象として、群集の構造と生物の共存関係について研究しています。特に、ベントス・魚類群集、サンゴ礁群集(サンゴ類・魚類) らを対象として、群集構造と種間関係の解析を行なっています。主な調査地は天草、沖縄、東南アジアなど東アジアの熱帯亜熱帯域。

講座一覧

■生態科学

e-kasuya

准教授 粕谷 英一(かすや えいいち)

大学院理学研究院 生物科学部門(伊都地区
E-mail:
URL:http://kasuya.ecology1.org/
動物を対象として行動を生態学的な視点から研究している。おもに、繁殖行動・配偶行動と捕食と寄生の回避に関連する行動を研究している。行った研究の例としてはアメンボの産卵行動と配偶行動があり、アメンボ(Aquarius paludum)が潜水し深い位置に産卵することで寄生バチの攻撃を回避できることおよびメス単独よりもオスを背中に乗せていた方が深い位置に産卵できることが明らかになった。別の研究例としては、体長の10倍以上の距離をフンを蹴って飛ばす、オンブバッタ(Atractomorpha lata)の行動があげられる。また、生態的データの統計的データ解析の方法、とくにモデル選択と他の方法の併用の影響および誤差と不等分散が与える影響を研究している。

准教授 濱村 奈津子(はまむら なつこ)

大学院理学研究院 生物科学部門(伊都地区
E-mail:
URL: http://hamamuralab.com/jpn/posts/home
微生物は自然界のあらゆる所に存在しており、この地球上に生命体が誕生した瞬間から、地球環境は微生物たちの活動によって変化してきました。自然界にいる微生物は現在でも地球上の生態系を維持していく上で重要な役割を果たしています。  本研究室では、環境中の微生物資源やゲノム情報を利用し、自然界の生態系機能を駆動する微生物機能を明らかにします。そして、刻一刻と変化していく自然環境と生物活動の相互的作用の全体像を明らかにし、環境問題に微生物学的観点で取り組んでいます。

■行動神経科学

教授 松尾 直毅(まつお なおき)

大学院理学研究院 生物科学部門(伊都地区
E-mail:
URL:

行動神経科学研究室では、動物の記憶・学習や情動などを司る高次脳機能の仕組みを理解するための基礎研究を行っています。主に遺伝子改変マウスを用いて、行動解析、分子生物学、光遺伝学、神経活動記録などの手法を複合的に駆使した研究を進めています。

■数理生物学

教授 佐竹 暁子(さたけ あきこ)

大学院理学研究院 生物科学部門(伊都地区
E-mail:
URL: http://seibutsu.biology.kyushu-u.ac.jp/~satake/
植物の季節応答の分子メカニズム、熱帯雨林で見られる一斉開花、概日時計、人間や動物の意思決定機構などを、野外実験・分子生物学実験、そして数理的手法を合わせた統合的アプローチによって研究している。生物の環境応答メカニズムを明らかにし、モデルを構築することで、将来の地球環境変化が引き起こす生態系の変化を予測しリスク評価を行う研究も進めている。異なる種間でも共通した環境応答メカニズムを見いだし、そこから多様性がどのように生まれるか理解することが目標である。

iwami2

准教授 岩見 真吾(いわみ しんご)

大学院理学研究院 生物科学部門(伊都地区
E-mail:
URL:http://bio-math10.biology.kyushu-u.ac.jp/
前世紀からの連綿として続く生命科学分野における研究手法の発達に伴い、様々なウイルス・免疫疾患の分子病態解明に関する重要な研究成果が挙げられてきた。しかし、これらの研究の多くは、疾患現象の1つの断面を分子・細胞生物学的手法により解析する実験科学研究が主体をなしている。私の研究室では、従来の実験解析に加え、数理モデリング・数理解析・コンピューターシミュレーションによる分析を行う事で、疾患現象を動的システムとして包括的に理解する事を目的とした融合研究「計算ウイルス学・免疫学」を新たに展開していく。

■幹細胞生物学

教授 太田 訓正(おおた くにまさ)

大学院基幹教育院 自然科学実験系部門(伊都地区
E-mail:ohta9203@artsci.kyushu-u.ac.jp
URL:http://kyushu-stemcellbiology.com

動物の形づくりの基本となる幹細胞の増殖・分化制御機構を、マウスの脳神経幹細胞を対象に研究を行っている。我々が、単離・命名した分泌型タンパク質TsukushiとAkhirinは、脳神経幹細胞が局在する側脳室下垂と海馬に特異的に発現していることから、これら遺伝子のノックアウトマウスやトランスジェニックマウスを用いて、脳神経幹細胞ニッチ制御の分子メカニズムの解明を目指している。 また、我々は、生きた乳酸菌をヒト皮膚細胞に取り込ませると、細胞が多能性を獲得する現象を見出し(Ohta et al., 2012)、リボソームがこの形質転換を担うことを報告した(Ito et al., 2018)。真正細菌が古細菌に感染し、二つの生物が共生した後、真正細菌の遺伝子が移動し真核細胞が出現したことを唱える「細胞内共生説」を実験的に証明するユニークな研究も行っている。

熊本大学時代の研究室
URL:http://srv02.medic.kumamoto-u.ac.jp/dept/devneuro/

■進化遺伝学

准教授 早川 敏之(はやかわ としゆき)

大学院基幹教育院 自然科学実験系部門(伊都地区
E-mail:
URL:http://www.biology.kyushu-u.ac.jp/~kteshima/
「ヒトとは何か?」は人類にとって普遍的な問いです。私の研究室では、この問いに答えるべく、ヒト化の分子基盤の解明を目指しています。シアル酸は、細胞表面の糖鎖末端にある酸性単糖であり、シアル酸に関わる受容体や酵素は、脳神経活動などにおいて重要な役割を果たしています。これらシアル酸に関わる分子に見られる、発現、機能のヒト特異的な変化は、ヒトの進化に関わりヒト化の原動力となったと期待されます。そこで、それらヒト特異的な変化のヒト進化での役割を知るため、進化医学の視点から研究を行っています。

准教授 手島 康介(てしま こうすけ)

大学院理学研究院 生物科学部門(伊都地区
E-mail:
URL: http://www.biology.kyushu-u.ac.jp/~kteshima/
ゲノムには多くの多様性が存在します。これらの多様性はその生物集団が経験した歴史・変異のメカニズム・機能的制約・適応など様々な要因が相互に影響して形成されたものです。私の研究グループではバイオインフォマティクスや集団遺伝学を用いて集団史の推定や適応の検出に取り組んでいます。共同研究者と協力して樹木や哺乳類のNGSデータ解析を行い、変異や発現産物の多様性の解析に取り組んでいます。また、昨今の配列解析技術の発展に伴い、利用できる多様性データは質量ともに日々変化しています。それらの大量データを効率よく有効に解析するための研究も必要です。我々は理論やシミュレーションを組み合わせて、新たな検定・推定方法の開発やゲノム多様性の動態を包括的に理解するための基礎研究も進めています。

■海洋生物学

m-tokeshi

教授 渡慶次 睦範(とけし むつのり)

大学院理学研究院 生物科学部門(天草地区
E-mail:
URL:http://ambl-ku.jp/
水域の生態系(海洋生態系・河川生態系)を対象に、群集生態学の研究を行っています。特に、生物の多様性および生物群集の構造や環境応答、種間関係、種の共存に関する研究に興味を持っています。底生動物、サンゴ類、魚類などに加え、沿岸帯森林群集なども調べています。また、群集構造に関する理論的な研究、特に種アバンダンスパターンに関する研究も行なっています。研究場所は、東アジアの温帯から熱帯域(九州西岸、南西諸島、インドネシア)のほか、ヨーロッパ(イギリス、オーストリア、イタリア)、南米西岸など。
九州大学 大学院 システム生命科学府

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